ふたりの子供問題に納得できない者
マーティン・ガードナーなる者が考案したとされる、確率のパラドックス、
「ふたりの子供問題」
一般的に、これの正解は、1/3であるとされる。
それが納得できない。間違っていると思う。
正解は1/2だ。
「ある家族には2人の子供がいて、1人は男だと分かっている。もう1人が男である確率は?」
という問題なのだが、絶対に1/2だと思う。
しかし一般的には1/3が正解だと言う。
1/3が正解だと言う根拠は、2人の子供の組み合わせは、
(男:男)(男:女)(女:男)(女:女)
の4通りであり、そのうち(女:女)の組み合わせは、2人の子供のうち1人は男と分かっているという情報から、最初から除外される。すると、残り3通りのうち、2人とも男である組み合わせは(男:男)のときだけだから、3通りのうちの1つ、つまり1/3であると言うのだ。
ちょっと待て。
(男:女)(女:男)
に場合分けする意味あるのか?
2人のうち1人は男。ということは、その1人は、兄か弟のどちらかであると言える。
兄でも弟でもあるということは、量子論的な解釈を除けば、有り得ない。
1人が男とわかっているなら、その1人は絶対に、兄か弟のどちらかだ。だから、場合分けをするのだったら、
(兄:弟)(兄:妹)(弟:姉)(弟:兄)…言うまでもないが、姉妹、妹姉は除外
とするべきである。上記4通りのうち、1人が男でもう1人も男、つまり両方男の組み合わせは(兄:弟)(弟:兄)の2通りなのだから、答えは1/2とするべきである。
あえて場合分けをしたが、そもそも場合分けをする意味はない。1人の男が、兄でも弟でもあることは有り得ないのだから、
(男:女)(女:男)
は等価値だ。
なので、もともとの一般的な解釈は、
(男:男)(男:女ないし女:男)(女:女)
といった具合にすべきで、そのうち女女を除外すれば、答えは1/2となる。
1/3という答えは、マーティン君が、
「やーい答えは1/3でしたー! ばっかでー!」
と言いたいために考えた解釈であると思う。
言ってみれば、1+1=田んぼの田。というような話だ。
だいたい、この問題を解説しているサイトや動画はいくつもあるが、そのほとんどが、解釈次第で~とか問題の書き方次第で~とか言ってる時点で、答えは1/3だと、断定してるのがおかしいのだ。
サイトによっては、
「2人の子供がいる家から、たまたま男の子が外に出るのを見かけた」
ときと、
「2人の子供がいる家の父親から、1人は男であると聞いた」
ときで、上は1/2で、下は1/3だというのだから、滅茶苦茶である。
上も下も、情報量、情報の価値は全く等しい。
1/3で納得している人のほとんどは、あまりよく考えてないのではと思う。なんか偉そうな、アタマよさそうな人がそう言ってるからそうなんだろう。くらいに思っているのではないか。
これは世代を超えた壮大なひっかけ問題であると思う。ので、自分だけは騙されないようにしたいと思う。