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マルシュロレーヌの特別賞騒ぎについて

 某競馬関連のネット掲示板では、マルシュロレーヌがJRA賞を何も受賞しなかったことについて、憤っている人々がいる。

 年度代表馬はもちろん、最優秀古馬牝馬や最優秀ダート馬なども、他に妥当なところが受賞しているわけだが、BCディスタフ制覇の偉業を評価して、特別賞くらいくれてやるべきだ、という主張を主にしている。

 JRAはそれについて、

知名度が低いから」

 という趣旨のコメントを出している。

 それが火に油を注ぐかたちになって、マルシュロレーヌに賞あげたい派は、年明けて3週間経っても、ことあるごとに騒いでいる。

 

 わざわざ記事にする価値のない感想だが、個人的には、どっちでもいいと思っている。

 JRAがそう決めたんだからそれでいいじゃんと思うだけで、受賞しますとなっていても、よかったねと思うだけだ。

 

 ひとつ思ったのは、JRAの出したコメントから考えるに、賞を与えなかった本当の理由は、

「まぐれかもしれないから」

 なんじゃないかと思った。ただ、まぐれとかフロックとかはっきり言えないから、知名度とか認知度とかいう言葉になったんじゃなかろうか。

 

 認知度がなくっても、マルシュロレーヌが日本のG1ないしJpn1をひとつでも勝っていれば話は違ったと思う。

 実際は、ダート重賞は複数勝っていても帝王賞では大きく負けてしまったし、今後も勝てるかわからない。

 

 それで言ったら、まぐれでダービーを勝ったような馬が最優秀3歳牡馬に選ばれたりするではないかと反論されそうだが、そっちはそういうもんだからとしか言えない。

 記者の投票で選ぶのではなく、その名の通り特別な賞だから、より慎重になるのも無理からぬところとは思う。

 特別賞をあげすぎて、なんら特別でなくなる懸念もある。なんなら、選外の馬が受賞する残念賞のような立ち位置になってしまう可能性さえあるわけだ。

 

 なので、受賞したらしたで別に良かったが、受賞させなくて、それで良かったんじゃないと思う。

 

 

 で、マルシュロレーヌの話はここまでで、あとはマルシュロレーヌに賞をあげたい派を見ていて思ったことだが…。

 

 別に自分が得するわけでもないのに、よく騒げるなと思った。

 ただしかし、それを言ってしまうと、損得抜きで応援をする、という行為や感情を全て否定することになるわけで、気持ちはわかる、という話ではある。

 しかしそれにしたって度が過ぎているというか、

「受賞してほしかった。残念」

 くらいだったら全然わかるが、

「特別賞すら与えないJRAは頭おかしい。ゴミ。カス。ウンコ。ガイジetc」

 といった具合でまあひどい罵詈雑言を書き込む輩もいて、閉口するばかりである。

 

 人はしばしば、自分の好きなもの、今風に言うと、推し、が大衆に評価されていないと気に入らない! と思うことがある。

 昔、ソシャゲの、サマナーズウォーというのをやっていたが(今でもサービス続ている)、そのゲームに出てくるキャラを、ランキングでまとめているサイトがあって、そこにコメント欄があったのだが、自分のお気に入りキャラが自分が思っているより低いと、ひどい文句を書きまくるやつがしばしばいた。

 たかがゲームのキャラランクなわけで、そいつの思い通りランクがあがったからって、そいつが得するわけでもないし、そのキャラが強くなるわけでもない。だが、すごく必死に、こうこうこういう理由で、このランクは低すぎる。おかしい。ふじこふじこ。とわめきまくるのだ。

 

 これはなんだろうか。自己承認欲求の一種なのだろうか。自分が認めているものは、他人からも認めてもらえないと、気に入らない! というのである。

 

 気持ちは、わかる。例えば、自分はダイワスカーレットが好きだが、それを人に話したとき、その人からも、ダイワスカーレットが好きと聞ければ、嬉しくなる。

 しかし、それを押し付けはしない。人それぞれだとわかっているつもりだ。

 

 でも、そこで我慢がきかない、分別がつかないとなると、なんかしら難があるか、子供だってことだろうか。