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【競馬・馬券】なぜ勝てないのか? その1

はじめに

 先日、ちょっと愚痴記事を載せましたが、馬券成績が著しく悪いです。今に始まったことではないのですが。

 そんなとき、ボケーッとyoutube動画を流し見していたら、CMが流れてきました。

「うざいなあ」

 と思いつつ、特に理由もなく、スキップせずに画面を眺めていました。

 なんかの、ビジネスの啓発セミナー的な宣伝だったと思うんですが、その動画の中で、男の人が言っていたのが印象に残りました。

「howではなく、whyで考えよう」

 いわく、どうやったらできるのか(how)ではなく、なぜできないのか(why)を考えようと言います。

 どうやったら早く帰れるのかではなく、なぜ早く帰れないのかを考えようと。

 それによって中身が変わり、改革につながる。

 そんな内容だったと思います。(かなりはしょってるので真意とずれてるかもしれませんがだいたいあってると思います)

 

 馬バカの私は、すぐに自分の馬券成績と連関づけました。

「どうやったら勝てるのかではなく、なぜ勝てないのか? それを今一度考えることで、馬券成績向上に役立つのではないか?」

 と。

 

 そんなわけで、これからそれを考えながら、文章化していこうと思います。ぶっちゃけ、考えながら書くので、文の前後で矛盾が発生したりおかしな文になるかもしれませんが、ご容赦願います。

 

 なお、勝ててる人に関して、なぜ勝てるのか? を考えることは、私が勝てていないので、現状は不毛であります。

 

なぜ勝てないのか?

 勝てない理由はいくつかあると思います。

  • 予想が下手だから
  • 買い方が下手だから
  • レースを絞らないから
  • 心が弱いから

 ひとつひとつ考察していきたいと思います。長くなりそうなので、タイトルにあらかじめ、その1、と入れておきました。

 

予想が下手だから?

 予想が下手だと馬券は勝てないでしょうか。

 当たり前じゃん!

 と言う前に、考えてみましょう。考えることが、本記事の目的ですから。

 

 予想が下手(な人)とは?

 馬券の的中率が低い人、予想した馬の勝率、連対率、複勝率が低い人、のことを言うと思います。

 なるほど馬券が当たらないのでは、いくら賭けてもお金が戻ってこないのだから、勝てませんね。

 しかし本当にそうでしょうか?

 極端に言うと、的中率が0%なら、100%勝てません。説明不要で、これは当たり前ですね。

 では、的中率が1%なら? あるいは、0,1%なら?

 100回に1回とか、1000回に1回しか当たらないのなら、かなり厳しそうですね。

 ところが、勝つ確率、勝てる確率は0%ではありません。

 ある程度馬券を買ったことのある人ならすぐにわかると思いますが、賭ける額が一定として、100回に1回しか当たらなかったとしても、その1回で101倍以上を的中させればプラスになり、勝つことができます。都合のいい話ではありますが、的中が50倍であっても、そのときだけ賭け額2.1倍以上にすれば、それでもプラスになります。(その場合最低賭け額が一回1000円になります)

 的中率が0.1%でも、的中させるオッズが1001倍以上であればいいわけです。

 

 的中率がどんなに低くても、0%でない限りは勝てるわけです。だから、予想が下手で、的中率が低い人でも馬券は勝てるのです。

 競馬が勝てない原因は、予想が下手だからではない!

 

 しかし、この結論は少しおかしいです。

「的中率が低くても、1度の的中で総投資を上回る配当を得られれば勝てる」

 これは間違っていないし、事実なのですが、100回に1回当たれば勝てるやり方を実行すると、オッズ100倍以下は買えない、買ってはいけないことになります。常に万馬券狙い。

 それって的中率が低くて当たり前です。でも仮に、本当にそういうやり方で勝てている人がいたら、

「的中率1%だけど勝ててるよ」

 と言える人がいたとしたら、その人は予想が下手だと言えるでしょうか?

 

 試しに、データを出してみました。

 

 2017年1月1日から、2019年12月31日までの3年間で、馬連の払い戻しが10100円を超えるレースでの、1,2着馬の平均人気は、7.6人気でした。

 そこから、1着馬と2着馬の人気が、8番人気と9番人気で決着したレースを抽出しました。

 すると、1着馬と2着馬が8~9番人気の馬で決着したレースは22レースありました。3年間の総レース数は約10360レースです。22/10360ということで、1着馬ち2着馬が8~9番人気で決着する確率は、0.21%です。

 とても低い確率ですね。しかし、470レースに1回程度は当たる計算なので、その22レースの馬連の平均払い戻しが471倍以上であれば勝てます。

 22レースの馬連払い戻しを合計して22で割ってみたところ、23607円でした! 合計は519,350円です!

 もはや言うまでもないのですが、10360レースで毎回、8番人気と9番人気の馬連1点を100円ずつ買うと、総投資は1,036,000円となります。それに対して回収額は519,350円なので、‐444,650円、回収率にして50.1%の敗北となります。

 

 以上の計算は、特定の人気をベタ買いした結果なので、競馬の仕組み上勝てるわけがないのはわかりきってるのですが、感覚的に、馬連万馬券の的中しづらさはわかってもらえるかと思います。

 もちろん馬連万馬券が出る1,2着馬の人気の組み合わせは8、9番気のみではありませんが、8,10番人気であろうと、9,11番人気であろうと、ベタ買いであれば、勝てないのは同じです。

 同じことを馬単や3連単でやっても同じことです。

 それだけ、万馬券を的中させるのは難しいことなのです。

 1点買いの話してるだけじゃん。実際は複数買えば的中率あがるじゃん。と反論したとしても、点数増やせば投資も増えるので、増えた投資を回収しきるにはさらに高い配当を要求されるので、結局はうまくいきません。

 

 だから、

「100回に1回の的中でも勝つ」

 ことは非常に難しいし、

「100回の1回しか的中しないけど勝てている」

 なんていう人は、的中率1%でも、予想が下手だなんて言えないわけです。言い方を変えると、脳死で買うと0.2%程度しか当たらないものを1%まで引き上げられるくらい予想が上手いと言えるでしょう。

 

結局、予想が下手ってなに?

 言葉の定義づけの前置きに大分文章を書いてしまいました。

 的中率が低い人=必ずしも予想が下手ではない。

 としたところで、結局予想のうまい下手とはなにをもって言うのでしょうか?

 

 上ですでに少し書いています。

「脳死で買うと0.2%程度しか当たらないものを1%まで引き上げられるくらい予想が上手いと言えるでしょう」

 競馬というのは人気とオッズというものがあります。

 

blog.e-keibawin.work

  唐突ですが、少し前私が書いた記事です。

 過去3年間の人気別、オッズ別の勝率、連対率、複勝率をまとめています。

 人気のある馬ほど、オッズが低い馬ほど、段階的にそれぞれ率がよくなっていきます。しかし、どれか特定の人気の馬だけをベタ買いしても儲かりません。例えば1番人気を常に買い続けたとして、32.7%で単勝を的中させたとしても、オッズが安いので投資に追いつきません。これは上でも書いたことの繰り返しですが。

 

 予想がうまいというのは少なくとも、全体の平均の的中率より高い精度で予想を当てられる人、であると思います。

 

 例えばある人は、1番人気の単勝しか買わない人だとします。1番人気を常にベタ買いしていては儲からないのはわかりきっていますが、優れた予想力でもって、来なさそうな1番人気はなるべく買わないなどをして、1番人気全体の勝率以上の的中率を達成したとしたらどうでしょうか?

 過去3年間の1番人気の平均オッズは2.6倍です。最低38.5%くらいで的中させればプラスになります。32.7%の勝率のものを、38.5%で的中させることができるのは、予想が上手い人と言えそうです。

 

 逆に言えば、1番人気ばかりを買っていて、的中率が32.7%に満たないようでは、予想が下手だと言わざるを得ないのでしょう。

 

 まとめますと、

「購入している馬の人気やオッズの割に、的中率が高い人は予想が上手であり、的中率が低い人は予想が下手である」

 ということになります。単に的中率が高い低いではなく、購入している(普段狙っている)オッズ帯によりけりといった感じですね。

 

予想がうまければ勝てるのか?

 ここまでの考察からすると、予想が上手であれば馬券は勝てるっぽいです。

 しかし、まだ腑に落ちないところがあります。

 単勝と馬連を例にあげて考察してきましたが、馬券の種類はそれだけではありません。JRAが発売している中では最も当てるのが難しい3連単ではどうでしょうか?

 また、ここまでの考察は、賭け金が一定であることを前提にしてしまっています。が、実際には100円から、自分でレートを変えることができます。厚く張ったり安く張ったりした場合はどうなんでしょうか?

 

 すごくわかりやすく言うと、3着内にくる馬3頭を予想するのが抜群にうまくても、3連単でいつも順番を間違える、というようなことが起こると、予想はうまいのに勝てない、ということになると思います。

 また、的中率は抜群にいいのに、オッズが低い時ばかり厚く張るとか、外れるときばかり厚く張るとかしていると、回収が投資に追いつかずに勝てないと思います。

 いわゆる、

「予想上手の馬券下手」

 です。

 

 逆に言うと、的中率はそれほどでもなくても、当たるときだけ厚く張っているとか、3着内にくる3頭をきっちり予想できているときにしっかり3連単を当てているとかできていれば、予想が下手でも勝てる可能性はあるということになります。

 

 そう考えると、なぜ勝てないのか? を考えたときに、予想が下手だからだ、という結論は、半分正解で半分間違いという気がします。

 予想が下手でもいい。というわけではもちろんないのですが、予想がうまいだけでは足りない部分もあるという感じがします。

 

 それはなにかというと、買い方の問題であると思います。それについては、次回考察していきましょう。

 

なぜ予想がうまくならないのか?(なぜうまい予想ができないのか?)

 記事冒頭の前置きにならって、howではなくwhyで考えていきます。

 予想がうまいからといって必ず勝てるわけではなさそう、としたところですが、それでも、予想がうまいにこしたことがないのは確実でしょう。

 どうすれば予想がうまくなるのかを考えたいところですが、私自身、そんなことは日々考えていることで、しかし中々うまくならないから悩んでいます。こうすればうまくなる! なんてことを私から言うことはできません。

 なので、予想がうまくなる方法よりは、なぜうまくならないか、うまい予想ができないのか、の理由を考えたいと思います。

 

 いきなりそもそもの話をしますが、人間に実現可能な予想精度というのは限界があると思います。

 どれだけ勉強をして、あらゆる観点から予想をしても、神か天才でなければ、的中率100%は絶対に不可能でしょう。

 なぜなら賭ける対象が生き物だからです。仮に人間の競走だとしてもある程度不確定要素はあるでしょうに、馬が走るとなると難易度は極めて高いです。馬は人間の言葉を話せませんし、外見からしても、極端に具合が悪そうでもなければ、体調の良し悪しがわかりません。(極端に具合が悪かったら出走しないし)

 前走すごく強かったのに、今回は何故か走らなかったなんてよくある話です。実際に、ついこの間、インティが何故こんなにもというような負け方をしています。乗っていた騎手ですら、わからないと述べています。

 また、先週の競馬は、最低人気2度も連対しています。狙って、的中を確信して買えた人などいないのではないでしょうか?

 

 こういうことがあるのに、的中率100%なんて絶対に無理です。やれることはできるだけ的中率をあげる。ということだけでしょう。そのために、馬券購入者はあの手この手を使い、あーでもないこーでもないと試行錯誤をします。

 ところが、うまくいかない……私の話です。

 

 さて、なぜ予想がうまくならないのでしょう?

 

 色々あると思いますが、例えばひとつは、人間の脳の情報処理能力に限界があるからだと思います。

 レースが終わった後、全くノーマークだった馬が入着し、何故だ? と思って回顧してから、買い要素があったと気付くことがよくあります。予想が甘いだけと言われればその通りですが、限られた時間の中で、出走馬全てをスミからスミまで精査するのは限界があります。例え1レースだけであっても。

 馬券生活者であれば、一日のほとんどを馬券予想に費やして、人より優位に立てるでしょうが、普通に仕事していて趣味でやっているとなかなかそうもいきません。

 要は時間の問題。

 

 もうひとつは、どうしても制御しきれない人間の感情だとか、心理的作用の問題。

 パドックを見ていると、人気の馬は良く見えると思います。どうしても、強そうと思いがちです。

 好きな馬が出ていると、勝ってほしい、が、勝つかもしれないになったりします。

 人間は機械ではなく、動物です。そして、感情が高度に発達したがために、完璧に合理的な判断ができないことが多々あります。

 関係ないとわかっていても、オカルトめいたことに走ったり。サイン馬券なんてのもそのひとつ。

 後悔。というのも予想の邪魔になる感情です。

 末期になると、買うと来ないをこじらせて、

「殺し馬券」

 なんてものを買いだす始末。それを買う分だけ無駄な投資をしているという合理的な判断はそこにはありません。

 

 現状はふたつしか思いつきませんでしたが、とりあえずはそのふたつの、予想がうまくならない原因を改善すれば、予想上手になれる可能性があります。

 しかし、時間の問題はどうしようもないかもしれませんね。仕事を投げうって予想に時間を割くことはなかなかできないでしょう。

 感情の問題も……もともと完璧に制御することなんてできないので、これもどうしようもない気がします。

 

 元も子もない結論になりそうですが、それでも、予想がうまくない原因を認識するのとしないのとでは、全然違うと思います。

 要は、時間をかけて、できるだけ無感情で予想をするということです。

 競馬を楽しむのとは逆方向に行きそうではありますが、あまりに負けるようでは、楽しめるものも楽しめません。確実に勝てるようになるのは難しい(というより不可能かも。10年勝ち続けているという人だって、次の1年確実に勝てると言えるでしょうか?)と思いますが、少しでもいい成績を残して楽しんでいきたいですね。

 

まとめ

  • 予想が下手とは、普段購入している馬の人気やオッズの割に、的中率が低いこと
  • 予想が上手だからといって勝てるとは限らない(買い方の問題)
  • 予想が下手な原因は、時間と、人間の感情の問題

 

 今回は、予想が下手なことについての考察をしていきました。次回は買い方が下手なのではないかという点について考察していきます。

 

 長くなってしまいました。ここまで読んでくださり、まことにありがとうございます。

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